檜山の川
1999.9月
大岩がゴロゴロする上流の渓相。熊よけの鈴とスプレーを付けて入渓。
チップミノーをキャストすると第一投目から25cm位のイワナ。
釣り下って行くとボツボツ釣れてくる。
6月に来た時はヤマベやニジマスも釣れたが、今回はイワナばかり。しかし魚影は濃い。
しばらくすると、二人組のフライマンが釣り上がってきた。
話を聞いて見ると、少し下の淵に大小のイワナが群れているとの事。
二人はドライフライしかやらないので、チャラ瀬では釣れるが、淵のイワナはフライに出てこないという。
その淵にルアーを放りこみリーリングすると、どどっと魚が追いかけてくるのがみえたが、ヒットできなかった。
それにしてもチェイスしてきた数は10匹ではきかなかったろう。
上流とはいえ、淵でこんなにまとまった匹数が追いかけてくる魚といえば「ウグイ」しかいないと確信した程だった。
しかし第二投目で釣り上げてみると、それはまぎれもないイワナだった。
あとのイワナはUターンしてしまったし、ルアーは摺れるのが早いので、その場でしばらくじっとしている事にした。
やがて警戒心が解けたのかイワナ達が淵の中を泳ぎ始めた。
いるわいるわ、20匹いやそれ以上。中には30cmを遥かに超える大型も見える。
最初はミノーで大物に狙いをさだめるのもよし、車からフライロッドを持ってきて、ニンフを流せば入れ食いだなどと興奮しながら考えていた。
しかし、実に生き生きと泳ぎ廻っている様子を眺めているうちに「ごちそうさん、もうお腹いっぱい。」という気分になり、結局その後竿を出さずに帰路についた。
実際に釣り上げた数もサイズもたいしたことなかったのだが、普段なら未練がましく「あともうワンキャスト」を繰り返している釣り意地のきたない私が、この日ばかりは満ち足りたような気分で釣り場をあとにした。
釣果 
- イワナ 20cm〜25cm 10匹位
ヒットルアー
- チップミノー4cm、VIXEN55F、アグリアロング2.5g